本日は英語の習得時間についてです。
こちらもオンライン相談時によく聞かれるシリーズで、「どれくらい勉強したら英語が喋れますか?」についてです。
皆さんが思う英語が話せるの基準が人により異なります。
私がオンライン相談時に感じるのは、ペラペラになる=洋画が完璧に理解出来て、ネイティブとも完璧に話が出来るレベルです。
アイルランドの語学留学だと6ヵ月の通学期間が多く、ワーホリだと6週間~3カ月未満の語学学校の通学が多いです。この期間で、1日3~4時間、1週間で15時間~20時間、語学学校に通い英語を勉強するだけでは英語がペラペラに話せるようにはなりません。
厳しい言い方になるかもしれませんが、上記の期間だけで本当にペラペラになるのなら語学学校は既に倒産しています。誰しも得意分野があるので、人それぞれ得意なことは違います。「数字に強い人」「歌が上手い人」「絵が上手な人」「お化粧が上手な人」「運動神経が良い人」など様々ですが、「語学力の習得に長けている人」が居るのも事実です。この「語学力の習得に長けている人」は話が異なります。
以前見ていた医療ドラマで分からない単語が出てきました。医療用語という事は分かっていたのですが、何回聞いても意味が分からないのです。どうしても気になるから、Youtubeでそこの場面を探して、字幕を見つけて調べたら「Burr hole」って言っていて、ドリルで骨に穴を空ける医療行為だそうです。これは、覚えましたが今度はこれの日本語が分かりません(笑)
日本一時帰国時は必ずお城巡りをしていますが、お城の骨組みの手法やや石の積み方まで調べだしましたが、この名前は英語では分かりません(笑)広辞苑の単語を全部知っているかと聞かれたら、私は日本語すら自信がありません。
上記の内容を全て理解したいとなると2年で出来るのかも怪しいですが、大学等に行かれると話が変わります。
そうすると、「どのくらいの通学期間でどうなるの?」という事ですが、これは皆さんがどれ位友達と遊んで、どのくらい勉強するのかにより左右されます。今回は留学生の声をもとに6カ月間の変化を紹介致します。
通学期間が1カ月
・初めの1週間は何が何だか分からないうちに過ぎたけど、授業では慌てる事はなくなって英語を話すことに抵抗がなくなってきた。
・英語をしゃべる事には抵抗がないけど、授業にはついていけない。
・話すことは出来るけど、分かりやすく説明をして欲しい。
通学期間が1カ月の場合は、聞くこと、話すことに抵抗がなくなると感じる方が多いです。
通学期間が2カ月
・変化が感じない
・上達したとは思わない
通学期間が2カ月の段階では、英語の上達をはっきりと実感している人が少ない傾向にありました。
しかし、この段階で実感しないと言っていますが、アルバイトが決まっていたり、外国人と普通にカフェやパブに行ったりしています。
通学期間が3か月
・耳が慣れるの意味が分かりました。
・リスニング力が上がった気がする
・ゆとりが出来ました
通学期間3カ月の段階では、リスニング力について発言される方が多い傾向にありました。
3カ月が終わる頃には、英語のクラスのレベルが上がる方が比較的多いです。
通学期間が4~5カ月
・毎日楽しい
・新しいバイトを変えたい
・旅行先について聞きたい事がある
通学期間が4カ月~5カ月の段階では、語学学校の事を言う人があまり居ません(笑)プライベートが充実している事なので、とてもいい事でしたが趣旨が変わりました。
「英語力はどうですか?」と再度聞くと、「そんなに変わらないと思う」と言っていましたが、「入学当初と比べるとどうですか?」って聞くと、「当初と比べると全然話せるようになったけど、ネイティブの会話にはついていけない」や「上達したけど、思ったのとは違った」と回答が来ます。
通学期間が6ヵ月
・学校は楽しかったけど、まだ時間がかかる
・友達との会話は困らないけど、初めて会う人とは意思疎通が出来ない事がまだある
・日常生活はなんとかなるけど、トラブルが起きると対応出来ない
通学期間が6カ月の段階では、完全に満足している方はいない印象ですが、会話は出来るようになったと思う方は一定数いました。しかし、その反面「一般的な日常会話しか出来ない」と答える方がいたのも事実です。
「この6カ月の期間でディズニー映画を英語で見て、理解できるようになりましたか?」と聞くと、「それは出来ていないです。」や「英語の字幕があればなんとなく分かるけど、全てをクリアには出来ていない。」と言われる方も居ました。海外ドラマや洋画については、理解できないと言う方がほとんどでした。
さいごに
上記の内容がなんとなくの半年間の語学学校に通った変化です。
半年あれば確実に英語力は上がります。日本に住んでいる友達や家族から見ると、半年で喋れるようになって凄いと言われると思います。しかし、本人はまだまだ喋れないし、理解できない事が多いと分かっています。
もう1点私が気になるなと感じたのが、皆さんの喋れるの基準が非常に高いです。自信喪失している生徒さんにはお伝えしたことがありますが、私は英語以外にも、アイルランド語もポーランド語もギリシャ語もイタリア語もドイツ語もフランス語も韓国語も中国語もその他の言語も知っています。
私が知っていると言っても、せいぜい2~3単語、多くて10単語位です。少ないかもしれないけど、上記の言語なら「こんにちは」や「ありがとう」「乾杯」位なら知っています。旅行先でこの国の出身の人とそういう話になると、凄いドヤ顔で言うし「上手だね」って返ってきます。
私の価値観の話になりますが、言語はコミュニケーションツールのひとつで、全てを完璧にする必要はありません。相手に伝わらないのは問題ですが、私たちはアイルランドに置いては外国人です。
日本で外国人が日本語を間違えて凄く怒る人は少数派ですし、私は日本という島国に留学を挑戦する外国人は凄いなと思います。特に日本に住んでいた時よりも、今の方がその大変さが分かるので尊敬でしかないです。なので、今後留学を検討されている方や何かの縁でこのブログを読んでいる方には日本語を勉強している外国人には本当に優しく接して欲しいなって思っています。
話はそれましたが、英語の習得には時間がかかります。
絶対的に勉強量にも個人差がありますし、渡航前のレベルも異なるので、どれくらいで話せるようになりますとは言えないです。語学学校に通っただけで英語が話せるようになると過度に期待されてしまうと、それは留学の失敗につながります。
受験勉強と同じで、集中的に勉強するよりも継続的に毎日コツコツと少しずつ単語数も文法も覚えていくのが近道です。そもそも日本で教育を受けている方は、約6年程英語の勉強をしている方が多いです。6年も勉強しているのに、話せる人が少ないのが現状です。それを半年でペラペラにするのは至難の業ですし、ましてや1日2日でどうにかなる物ではないので、長期的な目で英語の上達を見るのがいいかなと思います。
次回のブログでは、ワーホリやアイルランド留学の失敗について書こうと思います。