本日は、アイルランド留学のデメリットについてです。
オーストラリア留学も、カナダ留学も、アメリカ留学、イギリス留学でも必ずメリット・デメリットがあります。例えば、「オーストラリアやカナダだと日本人が多い」、「アメリカだと銃が怖い」、「イギリスだと学費が高い」等です。
アイルランドは、フレンドリーな国民性に広大な自然、のんびりした時間、慣れれば過ごしやすい気候で日本人も少ないです。いい所だらけなアイルランドですが、アイルランド留学にもデメリットがあります。
私はアイルランドが大好きですが、下記3つはアイルランド留学のデメリットです。
①住宅問題
②書類手続き
③病院
①住宅問題
アイルランドはとにかく家が見つかりません。私が長期滞在した事ある国はアイルランドとイギリスのみですが、とにかくアイルランドは慢性的に家不足です。アイルランド人すら家探しに苦労しているので、外国人が住むとなると間違いなく苦労します。
以前からアイルランドは家探しが難しかったのですが、コロナ前とコロナ後では家探しの難易度に雲泥の差あります。これには理由があり、在宅勤務が増えたり、ウクライナ難民問題やUK離脱問題等のがあります。それでもこの1~2カ月位は少しましなったかな…と思わなくはないですが、それでも苦労している人の方が多いです。
ワーキングホリデーや語学留学でアイルランドに行かれる方は、留学エージェントを利用される方が多いと思います。必ず、渡航後の住居を確保して渡航する事を強くお勧めします。また、担当者に「住宅について」確認してみましょう。弊社では、家探しの仕方についてはお申込み後に細かくお伝えしています。弊社の生徒さんに聞いても、全く内見が出来なかったや全く返信がない方は少ないですし、全ての方が家を最終的に見つかっているので、途中で留学を中断すると言う方は居ません。
アイルランド住宅で難しいのが、見つかるときはすぐに見つかります。住宅問題に構えて渡航される方が多いので、拍子抜けするくらいです。「何月に渡航したらどうですか?」と問い合わせが来ることもありますが、未来のことはもう分かりません。その時に家賃いくらの部屋が何件程空きが出るのかは分かりません。もはや占いの世界です。
もう1点この住宅問題の一つに家賃が高いと言うことです。アイルランドの面積も人口も北海道と同じ位です。札幌市の家賃相場は1Rで3万5千円~4万、1LDKだと4万~6万位でした。しかし、アイルランドで一人部屋を借りようとすると、安くても€600~、¥80,000位からです。もちろん場所によっては€400、¥56,000~借りれるところもありますが激熱物件です。
ちなみに、家賃だけで考えるとお隣の国イギリスの方が安い可能性があります。私がイングランドで借りている部屋はアイルランドの相場より安いし、家は2週間以内に見つかるので簡単です。
②書類手続き
3カ月以上のアイルランド留学するにあたり、必ず皆さんが通る道があらゆる書類手続きです。
心当たりのいる方も多いと思いますが、若干切れ気味に連絡きた方、もう挫折しそうと連絡来た方も多い書類手続き(笑)弊社では、外国人登録と銀行口座開設については私から連絡をしているので、躓く方は少ないですが、それでも銀行口座開設で時間がかかっている方は結構な人数います。PPSNについては、申請時期が異なるので必要な際にご連絡を頂いています。
私は毎週の様に皆さんに案内をしているので、手続きが厳しい地域がどこなのか、何の書類が必要なのか分かっているので戸惑いませんが、初めてとなると難しいです。
まず、アイルランドに3カ月以上滞在する方が必ずする事が「外国人登録」です。アイルランドの入国審査でスタンプが押されるのですが、その期限は1~3カ月で一番多いのが1カ月です。しかし、外国人登録のアポイントメントは1カ月以内に取れない事が多いです。地域により必要書類が異なるというよく分からない事が起きていますが、アポイントメント取るのに最長で4カ月かかっています。
さらに、2023年7月より学生ビザ必要書類に変更が出ます。しかし、大体的な案内は行われないですし、語学学校から弊社にも連絡が来ていないです。恐らく、多くのエージェントさんがまだ把握されていないですが、変更項目が残高証明書のため渡航時期を変更する必要が出てくる方、渡航後に気づき書類不備になる場合もあるかと思います。
※弊社にお申込み頂いている方については、2023年1月より既に案内を開始しています。それ以降の変更は現段階で確認が取れていませんが、更なる変更がある場合は個別にご案内致します。
弊社の生徒さんで書類不備になった方はいないですが、他社エージェントの生徒さんからの問い合わせは1年間に10件程連絡がありますが、お名前もビザの種類も学校も分からない以上弊社で何かする事は出来ないので、渡航前に今一度外国人登録に必要な書類を確認する事を強くお勧めしています。
弊社にお申込み頂いている方については、渡航前オリエンテーションでご案内し、渡航直前オリエンテーションでも再度確認を行っているので、ご安心ください。
外国人登録と同時進行で行うのが、「銀行口座の開設」です。こちらも弊社から案内を行っているので、割とスムーズに銀行口座開設の開設が出来る人が多いです。アイルランドの銀行口座は、AIBもしくはBank of Irelandで開設することが多いですが、こちらは語学学校に左右されます。
銀行口座自体はスムーズに開設されている方が多いのですが、時間がかかるのがアプリです。アイルランドで銀行口座開設するとアプリが必須と言っては過言ではないくらい使い勝手がいいのですが、このアプリの設定で躓く人が続出しています。苦戦している方が多いアプリの設定ですが、最終的には登録できています。目安として、1カ月あれば銀行口座の開設はアプリを含めて完了していることが多いです。
最後は仕事する際に必要になる「PPSN」です。このPPSNは、仕事が決まった方が申請出来るので、仕事が決まった段階で弊社に連絡をして頂くようにしています。仕事を探している段階で申請は出来ません。
※厳密に言うと、他にも申請出来る内容もありますが当てはまる人が少ないので割愛します。
このPPSNの申請が完了し、全ての手続きが終わるのに平均で2カ月~3カ月かかります。書類不備、手続き不備等があった場合は、最長4カ月~5月程度時間がかかる事になります。長い方だと、2023年9月に入国しているにも関わらずまだ全ての手続きが終わっていません。しかし、これも珍しいことではないです。PPSN発行機関に問い合わせをすると返信が返ってくるので、私的には待っていたら対応してくれているので良しとしていますが、日本の対応に慣れていると、かならイライラすると思います。怒っても仕方ないので、忍耐力を鍛えていると思って待機しましょう。何度連絡しても結果は変わりません。
ここで問題になってくるのが、手続きをスムーズに行わないと帰国までに間に合わないと言う事です💦
アイルランドの学生ビザは8カ月間、ワーホリの場合は1年間が滞在期間です。PPSNの申請自体は最短で1カ月程度です。ワーホリの方は特に問題ないのですが、学生ビザで滞在の方はアイルランドに入国後5カ月以内に仕事が見つからないと日本帰国までにPPSNが届かない可能性があります。書類不備、手続き不備があるともっと時間がかかるので、入国後3カ月以内にはバイトを見つけて欲しい所です。
今までに、PPSN申請を促しても行わず発行が間に合わなかった方が数名います。PPSNがないと過払いした税金は還付されません。どうにかしてくださいと言われますが、アイルランドの国のルールなので、どうにもなりません。諦めて頂くしかないです。
ちなみに、アイルランドに1年以上の長期に住む場合は、ビザの申請や銀行、PPSNの発行は何度も行う事ではありません。大変なのは、アイルランドに来てから半年程度なので、それ以降については数年に1回の手続きになり煩わしいのがなくなります。
弊社にお申込み頂居る方は、渡航後オリエンテーションの資料にも記載しています。各種手続きをご自身でして下さい。サポートが必要な場合は、オンライン相談のご予約またはWhatsAppでご連絡をお願いします。
③病院問題
弊社の生徒さんにも、アイルランドで病院に行かれた方や入院された方も居ます。私によく来る連絡が、「アイルランドの病院どうなってるんですか?」や「病院の意味ないですよね?」「診察してくれてない気がするんですけど」「日本の病院って凄いですね」です(笑)
弊社では初めに病院システムの説明をしていますが、アイルランドの病院制度はGP制で、内科でも外科でも産婦人科でも一旦GPに行くのが一般的です。このGPの予約は基本的には1カ月待ちです。風邪や少しの体調不良などでは1カ月あれば治ります。そのため、まず病院に行けないという問題が起きます。
アイルランドにも緊急科はあります。しかし緊急科が夜中は営業していなかったり、予約制という病院もあります。完全に緊急科の意味がないよね?と思いますが、文句を言っても仕方ないので、受け入れましょう。アイルランドでCityと呼ばれている場所には緊急科がありますが、Townはある場所と無い場所で分かれ、Villageにはありません。
緊急科では、生死にかかわる病気や事故等は対応が早いです。緊急性が高いと判断された場合は優先的に診察してくれ、入院や緊急処置が直ぐに行われ、お医者さんも直ぐに来ます。しかし、高熱や激痛等の生死に影響がでる可能性が低いと判断されると、とにかく待ち時間が長いです。
一般的にアイルランドの緊急科は、まず看護師さんが診察をします。看護師さんの診察は、早くて30分~2時間以内に行われる事が多いです。その後、お医者さんに呼ばれるまでに、10時間は待つかな…という印象です。合計で12時間待ちであれば驚きませんが、48時間待ちだとちょっとひどいかな…と思います。
以前、社内でこの話になったのですが、日本の場合は受け入れ先の病院がない場合があります。結局たらいまわしになり、処置が出来ずにという事がありますが、アイルランドは待っていれば必ず見てくれます。どちらも患者さんからすると大変なんですが、「たらい回しにされない分マシ」と言う結論になりました。病院に行かなくて済むなら、それに越した事はないですが、アイルランドの病院での待ち時間は覚悟が必要です。
アイルランドでの総合病院では、パブリックとプライベートがあり、プライベートの病院は比較的早く見てくれます。ただ、医療費が驚く程高いので、1泊€1,000、¥140,000程かかるので、入院する場合は、加入している保険内容を確認しましょう。
※費用は病院により異なります。
日本では病院が手軽なので、皆さんすぐに病院に行きますが、アイルランド的な感覚で言うと風邪や肌荒れで病院に行く人は凄く少ないです。「なんで薬局に行かないの?」となります。これを言うと、健康だからそう思うんだよと思われる方も居るかもしれないですが、私のGPに行っている回数も多いです。アイルランドでの入院経験のみならず、スペインやイギリスでも入院はしているので、入院のプロフェッショナルみたいになっています。
GPも入院もプロフェッショナル化してきているので、私の感覚で病院に行く基準は下記の通りです。アイルランド人にも聞きましたが、大きな相違はありませんが人により異なります。
問い合わせの段階で多いのが、風邪、アトピーを含む肌荒れ、花粉症、肌荒れ以外のアレルギーによる目の充血や鼻づまり、ピル等を含む産婦人科です。
風邪、アトピーを含む肌荒れ、花粉症、肌荒れ以外のアレルギーによる目の充血や鼻づまりは、まずは薬局で購入が出来る薬で対応します。ほとんどの方が日本から薬を持ってきているので、まずは持ってきた薬で対応します。それでもよくならなければ、アイルランドの薬局に行き、薬剤師さんに相談して薬を買います。その薬の服用が終わっても変化がない場合はGPに行きます。
ピルを飲んでいる方については、GPに行かないと薬はもらえません。基本的に3カ月もしくは半年分の処方をされることが多いですが、日本から継続的に飲んでいる場合は保険の対象外になる事が多いので、加入している保険会社に確認しましょう。
上記は、平日のGPが空いている時間の対応になります。GPが空いていない間で急激な体の不調が起きた時は、緊急科に行くかどうか悩むと思います。私も何度か同居人に救急車を呼ばれたことがありますが、「病院で90時間待つから家に居た方がいいよ」や「今から行けないから呼吸が止まったら連絡してきて。喋れているなら大丈夫」でした(笑)嘘でしょ?って思いますが、こんな感じです。救急車が直ぐに来なくても驚かないですし、病院に連れて行ってくれなくても仕方ないです。本当に危ない時は救急車が来るのでなんとかなります。
私の対策としては、日常的に風邪を引かないように、肌荒れをしないように頑張っていますが、風邪については予防不能です。どれだけ気を付けても風邪ひく時は風邪ひきます。肌荒れは、寝具の洗濯回数増やして、とにかく保湿を大量にします。500Gの保湿クリームが1カ月で1本無くなるので、ベタベタで寝ているようなものですが、保湿クリーム付けている方が私は肌の調子がいいです。とくに、アイルランドは乾燥しているので、乾燥からくる肌荒れは解決出来ています。洗濯洗剤やボディソープ等も全部赤ちゃんでも使えるような肌に優しいものしか使っていません。
アイルランドに来てから出来た肌荒れが頭皮の乾燥です。とにかく頭が痒い時があるんです。乾燥からくる痒みだったんですが、これは固形シャンプーに変えてからは頭皮の痒みは一切なくなりました。
アイルランドに来てから何名かの方から連絡があったのが、嘔吐・下痢です。嘔吐・下痢は、24時間は様子を見ます。2日目になっても、変化がなく薬も飲めない状況で、3日間何も食べれず飲めずだと病院に行きますが、24時間位ならまあまあ…という感じです。
アイルランドに来たばかりだと、長距離の飛行機の疲れと時差ボケ、慣れない環境に継続的な緊張感等で一定数体調を崩される方が居ます。この時の見方は、私的には「サトウのご飯」等の電子レンジでチン出来るご飯です。本当にお米とお味噌汁だけで心がホッとします。胃が弱っているときは、パスタやジャガイモ食べるよりも、私の体にはおかゆが一番向いています。心配性な方は、少しチン出来るご飯があってもいいかもしれません。
アイルランドの病院事情はこんな感じです。ちなみに、私が入院するのはアイルランドにいるからではなく、日本に居る時から入院しがちでした。日本に居る時に、あまり病院にお世話になっていない方は、アイルランドに行ってもお世話になる可能性は低いと思います。
病院に行く前にお問い合わせをされる方が多いですが、傾向的にいうとアイルランドで病院に行かれる方は、全体の20~30%位しかいないのかな…と思います。(※持病は除きます。)
なので、凄く構える必要はないと思いますが、上記がアイルランド留学のデメリットその③「病院問題」でした。
蛇みたいなブログになりましたが、本日はアイルランド留学のデメリットについてでした。